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8.15(土)18:55

J1第2節 ホーム開幕戦 / vs V・ファーレン長崎

JFE晴れの国スタジアム  DAZN・テレビせとうち

応援

チャント・応援ガイド GATE10の文化と原曲の系譜

観戦ガイド晴れの国の雉 編集部

初めてJFE晴れの国スタジアムに来た人が驚くのは、キックオフのずっと前から歌が途切れないことです。ファジアーノ岡山の応援には、他クラブと違う独特の作法があります。この記事では歌詞そのものではなく、どこで誰が応援をリードしているのか、それぞれの曲がどこから来たのか、どうやって覚えるのかを扱います。

チャントの歌詞は、作詞した人やサポーター団体に権利があります。このページでは歌詞を掲載していません。曲名と原曲、応援の構造だけを紹介します。

応援の中心は「GATE10」

他クラブでいうゴール裏にあたる場所を、岡山では「GATE10」と呼びます。スタジアムの構造上、ゴールの真裏ではなくバックスタンド寄りに応援エリアがあり、10番ゲート付近に人が集まることからこの呼び名が定着しました。チケットの席種でいう「ホーム応援エリア」がこのゾーンにあたります。

ここには複数のサポーター団体が集まっています。クラブ創成期から応援してきたCURVA ROSA、大旗を振る大旗部隊、ビッグフラッグを展開するビッグフラジアーノ、そしてCURVA EST。これらがまとまった「GATE10 UNION」が、現在の応援をリードしています。

ブーイングをしない、という選択

岡山の応援を語るときに欠かせないのが、ブーイングの少なさです。ミスをした選手や不利な判断に対して不満をぶつけるのではなく、声で後押しするという考え方が根付いています。これは創成期から支えてきたCURVA ROSAの姿勢から広まったとされ、コールリーダーが「文句を言う暇があったら声を出して選手を後押ししよう」と語ってきたことが伝わっています。

応援をリードする団体の考え方が、スタジアム全体の空気を決めます。クラブの歴史の記事で触れたとおり、岡山は月給3万円から始まった市民クラブです。勝てない時期を長く一緒に過ごしてきた歴史が、この応援の形につながっているように感じています。初めて来た人が身構えずに声を出せる雰囲気があるのは、この文化のおかげです。

チャントの種類を4つに分ける

種類役割初参加でも入りやすいか
クラブチャントチーム全体を鼓舞する曲。試合中もっとも頻繁に歌われます歌詞が長いものは難しめ
コールクラブ名や地名を短く繰り返すもの。手拍子が主体ですいちばん入りやすい
選手チャント個々の選手に向けた曲。交代出場や好プレーの直後に出ます選手名を覚えていれば合わせやすい
得点後・勝利後ゴールが決まった瞬間と試合終了後に歌われる定番周りに合わせれば自然に入れます

岡山のレパートリーには、「シャララ」「岡山です」「レッツゴー岡山」「バモバモ」「フォルツァファジアーノ」「アレファジアーノ」「心燃やせ」「俺たちのファジアーノ」といった通称で呼ばれる曲があります。現地で聞けば、コールリーダーが次に何を始めるかは動きと最初の一音で分かるようになります。

原曲をたどると世界地図が出てくる

チャントの多くは、既存のメロディに歌詞を乗せたものです。岡山の曲の出どころを追うと、南米と欧州のクラブ文化がそのまま流れ込んでいることが見えてきます。

通称原曲備考
心燃やせボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)の「Las Gallinas Son Asi」横浜F・マリノスの「どんな時でも」と同じ原曲
みんなで声出しリーベル・プレート(アルゼンチン)の「La mas loca de Argentina」横浜F・マリノスの「ひと暴れしようぜ」と同じ原曲
フォルツァファジアーノヴェルディ作曲の歌劇「アイーダ」より凱旋行進曲世界中のスタジアムで親しまれている定番

ボカ・ジュニアーズとリーベル・プレートは、ブエノスアイレスで100年以上いがみ合ってきた宿敵同士です。その両方のメロディが、地球の裏側の岡山で並んで歌われている。しかも日本国内では横浜F・マリノスが同じ原曲を採用しており、岡山のチャントは浦和やマリノスといった古豪の定番曲と系譜を共有しています。J2で長く戦ってきたクラブが、応援の面ではJリーグの本流とつながっているのが分かります。

覚え方 順番をつけるなら

初参加でいきなり全部を歌う必要はありません。段階を踏むのが現実的です。

  1. 手拍子だけで参加する。コールリーダーが示すリズムに手を合わせるだけで、周囲と一体になれます
  2. 短いコールから入る。クラブ名と地名を繰り返すものは、1試合で自然に体に入ります
  3. YouTubeに上がっている現地映像で予習する。メロディと手拍子のタイミングを耳で覚えるのが近道です
  4. クラブ公式の応援番組・コーナーをチェックする。公式が発信している内容から入るのが安全です

歌詞を文字で確認したい場合は、サポーターが運営しているチャントまとめサイトが複数あります。ただし公式に配布されているものではないため、最終的には現地で聞こえてくる形が正解だと考えてください。曲は年によって入れ替わり、新加入選手のチャントも増えていきます。

応援するときに守ること

2026/27シーズンから、ホーム応援エリアでは荷物だけを置く席取りが無効になりました。GATE10で声を出すつもりなら、入場の手順とあわせて入場・再入場と持ち込みルールを読んでおいてください。

ビジター側にも規定があります。ビジターサポーターは、ビジター指定席エリアのスタンド観客席以外での鳴り物や旗を使った応援が禁止されています。例外として、選手バス到着時に運営が認める時間と場所に限り、旗とトラメガ1台の使用が一時的に許可されます。着用できるグッズにもエリアの制限があるので、遠征で来る人は遠征ガイドを先に確認してください。

持ち物や当日の流れは初めての観戦ガイドにまとめています。声を出す予定なら、飲み物は多めに持っていくことをおすすめします。夏場のGATE10は、想像している倍は喉が渇きます。