次戦

8.15(土)18:55

J1第2節 ホーム開幕戦 / vs V・ファーレン長崎

JFE晴れの国スタジアム  DAZN・テレビせとうち

展望

秋春制元年、J1で3季目の岡山はどこまで行けるか

戦術・移籍晴れの国の雉 編集部

13位、11位。数字が語る現在地

ファジアーノ岡山のJ1での歩みは、まだ2年と少しです。2024年にJ2で5位から昇格プレーオフを勝ち上がり、クラブ史上初のJ1へ。初挑戦となった2025年は12勝9分17敗の13位で、初年度での残留を果たしました。続く2026年上半期の特別大会「明治安田J1百年構想リーグ」は11位。秋春制への移行をつなぐ変則的な大会でしたが、ここで手にした上積みが今季の土台になっています。

その上積みとは得点の取り方です(3-4-2-1の現在地で詳しく扱いました)。昇格以来の武器だったロングボールとセットプレーに、ショートパスで組み立てる形が加わり、ゴール前への入り方が安定しました。守って耐えるだけのチームから、自分たちでボールを前に運べるチームへ。J1で3季目を迎える岡山は、その途中にいます。

秋春制がリセットしたもの

2026-27シーズンからJリーグは秋春制に移行し、8月7日に開幕しました。年内は12月19日の第20節まで戦い、ウインターブレイクを経て2027年2月13日に再開、6月6日の最終節まで続く長丁場です。

この変化は、昇格組や中位クラブが持っていた「冬の準備期間で戦術を浸透させるアドバンテージ」を薄めました。どのクラブも特別大会からの続きでシーズンに入るため、立ち上がりの完成度で差をつけにくくなっています。代わりに問われるのが真夏の開幕を乗り切るコンディション管理で、これは真夏の集客と同じく今季の新しい論点です。岡山は7月にクラブ初となる欧州キャンプをオーストリア・チロルで実施。パーダーボルン、ブレーメン、シャルケといったドイツ勢と連戦を組み、強度の水準を体に入れてから開幕に臨みました。

開幕戦が残した収穫と課題

8月8日の開幕戦は、アウェイでセレッソ大阪に1-2の逆転負け。前半8分にセットプレーの流れからブラウン ノア 賢信が先制点を叩き込みながら、20分と24分に立て続けに失点しました。2失点目は香川真司のワンタッチパスから。個の質で上回られた形です。

それでも収穫はありました。18歳のGK松田駿がプロデビューし、序盤の決定機を続けてセーブ。木山隆之監督も試合後、後半にボールを持つ時間を作れたことを認めつつ、「攻撃に変化をつけられなかった」点を課題に挙げています。押し込む力はある、崩し切る一手が足りない。今季の伸びしろはそこに集約されています。

今季のライン設定

現実的な目標は、初のひと桁順位だと考えています。根拠は三つ。特別大会で証明した得点パターンの多様化、夏の移籍市場でのナ・サンホやオベルダンら即戦力の獲得、そして木山体制5季目という継続性です。J1で監督が5季続いているクラブは多くありません。積み上げの厚みでは上位勢に引けを取らないはずです。

逆に不安要素は、真夏の連戦での消耗と、開幕戦で露呈した個の質の差です。年内20節のうち、9月から12月にかけて水曜開催が3試合。ここでターンオーバーを機能させられるかが、2月の再開時の順位を左右します。JFE晴れの国スタジアムは今季もチケットの売れ行きが好調で、8月15日のホーム開幕・長崎戦はホームエリアが完売。晴れの国の後押しを受けて、どこよりも早く残留を確定させ、その先の景色へ。3季目の岡山には、それを狙う資格があります。